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自分のために書いてます。

デイサービス施設で落語をやってきた

昨日はあるデイサービス施設で落語をやってきた。

演じ手として、披露する場所を与えてもらえるのは本当にありがたい。

まぁ、あんまり受けなかったのだけど(笑)

でも自分がやってて楽しかったから良し。

やった噺は時そば

そばの勘定をごまかしているのを見た男が、

それを真似して見事に失敗するという噺。

多分、落語をほとんど知らない人でもこの噺はタイトルくらいは知っている人も多いのではなかろうか。

 

落語をやっていて不思議なのは、

プロが話すとあんなにおもしろいのに、

自分が話すとこんなにおもしろくなくなるのかというくらい面白くなくなることがあること。

プロ同士でもこんなことがしょっちゅうおこるのだから不思議だ。

同じ噺をまったく同じ台本でやったとしても、

違う人がやると違う噺になる。

人間が違うのから当たり前だと言われるかもしれないけれど、

やっぱり不思議なのだ。

そう言われると、今まで続いている古典落語というのは、

本当に優秀な噺が多いのだろう。

300年近く、いろいろな人から語り継がれている。

さっきの噺と矛盾するかもしれないけれど、

きっちり古典落語をしゃべれれば、普通に受けるとも言える。

 

自分は新作落語は作ったことがないのだけど、

プロ・アマ問わず、自分で新作落語を作る人達は本当にすごいと思う。

自分はめんどくさくてやってないのだけど(笑)

だって、そのままやって面白い古典落語があるのに、

わざわざ自分で新作落語を作る必要はないというか。(笑)

それでも他人が作った新作落語は、おもしろいなと思ったら

自分でもやったりするのだけど。

午後の保健室とかスマチュウとか。

午後の保健室はたいがいどこでやっても受ける。

おじいちゃんおばあちゃんの前でやるのは怖いから、

まだデイサービス施設とか老人ホームではやってないけどねw

 

立川志らくが、落語はリズムだって言っていて、

そういうもんなのかなって最近は思えるようになってきた。

自分で落語をやっていて、よくお芝居やってる人が、

あの登場人物の感情はこうで、だからこういうセリフが出るんだって言う人がいる。

それはそうとも言えるんだけど、実はそうじゃないところもあるんじゃないかなと。

落語って、実は歌みたいなもので。

登場人物のセリフに実はメロディを噺家がつけているんじゃないかって思う時がある。

そのリズムがなぜかおもしろくて笑ってしまったり、

そのリズムがなぜか涙を誘ったり。

古今亭志ん朝のリズムなんてすごく心地よくて。

あの人があのリズムでラーメン屋のメニューをただ読むだけでも

笑いが起きるんじゃないかなんて本気で思う。

 

だから自分がこれから落語をやるときは、リズムも大事にしたい。

噺を覚えるときは、好きな人の歌を覚えるみたいに覚えられたらいいな。